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「弓歩」考

弓歩は土台になる下半身の動作で極めて重要であり、いつまで経っても課題を感じる。

自身を振り返り、弓歩をどの様に行なってきたか、今はどうしているかを記す。

太極拳を始めて5年間位は何も気にせず、ただ前膝を曲げ後ろ膝を伸ばし定式の形を整える、としていた様に思う。

殆ど公言してないが、実は太極拳を始めて4年半経った頃、先生に勧められ、大会を経験するだけという名目で、静岡県大会に出た。会場で「前引きよね」と言う声があったものの、結果は先生も驚く3位入賞。このときは「前引き」の意味を知らなかった。

東京に戻り新しい団体に所属し、日本連盟の講習会等にも参加するようになり、弓歩は、後ろ膝を伸ばし骨盤を経て伝わる前向きの力を前脚に伝え受け止め、結果前膝が曲がると言う、力の籠もった動きになった。上体はその動きの上に乗っかっているだけ。一応、後ろ脚の実・前脚の虚の役割を意識した動きではある。そんな弓歩で2012年都大会3位に始まり、2019年全日本1位まで突き進んだ。

今は総合太極拳教室のR先生の色々な指導内容を合成して変えてきている。

上歩した後弓歩への動き出しは身体のどの部位か?

意識が一番先行するのは勿論で、次は頸骨上端を意識し前に進めると体軸が上から順に前進、仙骨まで動き出すと同時に後ろ膝を後ろに送り前膝が曲がる。各部関節を緩めたまま動ききると弓歩が完成する。ポイントは身法があって次に歩法が続くことであるし、身法・歩法も細かく部位を見ると同時に見えても動く順番がある。前に比べれば動きが柔らかくより自然になったように感じる。

付け加えると、いずれの場合も大事なことは、骨盤の床面からの高さを変えずに一定に保つことである。

今後どんな気づきがあり、どう変わるのか分からない。